コラム ─花粉症─
●花粉症とは
花粉によって引き起こされるアレルギー症状で、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどのアレルギー性鼻炎や眼のかゆみ、流涙などのアレルギー性結膜炎が最も多くみられます。我が国で最も多いのは、春先にみられるスギ花粉症といわれています。昭和39年にはスギ花粉症の患者が報告され、それ以来年々患者数は増加傾向にあるといわれています。

花粉症の症状
花粉症の起こる仕組み
1. 花粉の侵入
2. 花粉に対するIgE抗体の産生と肥満細胞との結合
3. 花粉とIgE抗体の結合
4. 肥満細胞からヒスタミンなどの炎症を起こす化学伝達物質の放出され花粉症の症状を引き起こします。
〈鼻〉
花粉が鼻に入ってから5分以内にくしゃみ、鼻水が生じ、少し遅れてから鼻づまりが起こります。この時の鼻粘膜は通年性アレルギー反応の時のような白くなるような腫脹状態ではなく、風邪の時に近い赤くなるような粘膜の腫脹を起こします。このため、花粉症に初めてなった時には検査をしなければ風邪と間違う場合もあります。

〈眼〉

眼に花粉が入ると早くから眼がかゆくなり、また涙も流れ、結膜が充血し、異物感もみられる場合があります(眼脂は多くありません)。約60%の症例では鼻症状を伴います。

〈その他〉

さらに、症状が強いときは、鼻で吸収されなかったスギ花粉の抗原成分が鼻の奥から喉へ流れ、喉のかゆみ咳を生じます。また鼻閉による頭痛、鼻や喉の炎症反応による微熱、だるさなどの症状に悩まされます。家の中など花粉がない状態でも症状はありますが、この多くは花粉の繰り返しの吸入による鼻閉の症状が主体です。このような反応をアレルギー反応の遅発相反応と呼びます。
これら症状は肥満細胞から放出されるヒスタミンなどの化学伝達物質が神経や血管を刺激するからです。
外出時の注意
帰ってきてから
〈メガネ〉
着用に違和感のない花粉用メガネも販売されていますが、通常のメガネ使用だけでもメガネを使用していない時より、眼に入る花粉量は半分以下になりま す。花粉症用のメガネは、花粉が眼に侵入する花粉を抑え、通常の約10-20%にし、症状の発現を抑えるとの報告があります。花粉の季節にはコンタクト レンズ使用の方は花粉がレンズと結膜の間で擦れることもあり、メガネに変えた方が良いでしょう。
〈マスク〉
マスクの着用も有用で、通常のものに湿ったガーゼを挟み込むだけでも効果があります。実験的には、通常のマスクでは鼻に入る花粉数はマスクをしないときの約1/3になり、花粉症用のマスクでは約1/5になるとの報告があります。
〈衣類〉
羊毛製の衣類は花粉が付着しやすく、花粉を屋内などに持ち込みやすいことも分かっていますので、服装にも気をつけることが必要です。